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健康シリーズ HEALTH

第73回:軽度発達障害児を理解するために
LD・ADHD・高機能自閉症の特徴
みずしま診療所 臨床発達心理士 檀上貴史
みずしま診療所 臨床発達心理士 檀上 貴史
 文部科学省の調査によると、生徒の中でLD・ADHD・高機能自閉症等のいわゆる「軽度発達障害」と思われる子どもたちが6.3%いるという発表がありました。この発表以降、こうした子どもたちをテーマとした研修会が盛んに行われ、保育、教育、医療関係者の中では一定の理解がすすんできました。しかし一般の人たちの中にはまだ十分理解されているとは言えないと思います。
 簡単に特徴をまとめると、LD(学習障害)は読む、書く、計算するなど、特定の認知能力が極端に苦手な子どもたちで、ADHD(注意欠陥多動性障害)は注意がそれやすく、かっとなると気持ちや行動が抑えにくく、高機能自閉症は相手の気持ちや場の状況を読み取るのが苦手な子どもたちです。
 こうした子どもたちを理解していくために、いくつかのポイントをまとめてみました。
(1)知的な発達の遅れがない反面、発達のアンバランスさがあります
 こうした子どもたちは「勉強はできるのに友達関係がうまくいかない」「ある教科だけがものすごく苦手」など、得意なものと苦手なものの差がとても大きいのが特徴です。そのため周りからは「できるはずなのになまけている」「努力が足りない」などと叱責を受けることが多くなります。生まれつきの発達のアンバランスさ、苦手さを持っているわけですから「がんばっているのにうまくできない」と本人自身も悩んでいることが多くあります。
(2)子どもたちが困っていることに周囲が気付きにくいことがあります
 先にも述べましたが、知的な発達に遅れがないので学習や生活上の遅れはあまり目立たないことが多く、先生や親も本人が困っていることに気付きにくいことがあります。
 そのため自信をなくしたり、時には周囲との友達関係がうまくいかず、いじめを受けたり不登校になる場合もあります。
 問題がこじれる前に、気になる様子があれば早めに学校、専門の相談機関などに相談してみましょう。
(3)その子に合った援助をしていくことで、いい面を伸ばしていくことができます
 その子の特徴や、苦手さに合った援助をしてあげることで問題を改善し、その子のいい面を発揮して生き生きと過ごすようになります。そのためにもその子自身を周りがよく理解していくことが何より大切だと思います。
 みずしま診療所小児科でもこうした子どもたちの相談にのっています。お気軽にご相談ください。
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