第184回:歯科シリーズE 地域の医療機関と情報共有 |
高梁歯科診療所 歯科衛生士 泉 春江 |
県中西部に位置する高梁市は、高齢化率38.6%と県内でも高齢化率の高い地域となっています。そういうなかで、岡山県は病院や診療所、介護事業所などが患者情報を共有するため通称「晴れやかネット」という情報システムがあり、高梁市は介護事業者と連携する晴れやかネットの拡張機能「ケアキャビネット」の運用もしています。そのシステムの名前を「やまぼうし」と名付け、患者さんの了解を得て情報の共有をしています。高梁歯科は「やまぼうし」のネットワークに入るべく、学習会に参加させてもらっています。昨年10月の学習会では、医療機関から80名以上が集まって盛況に開催されました。 高梁歯科は現在、木曜日午後から半日、病院や施設を主に歯科往診を行っています。 一人暮らしの患者さんのところに歯科往診に伺った時に、本人に確認してもどんな薬を飲んでいるか分からず、誰にも確認することができず、治療をするのに困ったことがありました。こんな時「やまぼうし」のネットワークを利用して情報が共有できれば、スムーズに治療に入れたかもしれません。 また、他法人のケアマネージャーより歯科往診の依頼があり、その患者さんの所へ歯科往診に伺うと、担当の訪問看護師も待機していてくれました。その場でケアマネージャー、訪問看護師、歯科の3者で情報を共有し、最適な治療に入ることができ、ネットワークの必要性を感じました。 今後 超高齢化社会に向かう中、いろいろな医療機関や施設との連携を密に行い、高梁地域の医療に貢献し、地域の方たちとのつながりを更に大切にしていきたいと思います。 |