第204回:知っておきたい栄養のはなしF減塩生活のすすめ 〜高血圧を予防しよう〜 |
水島協同病院 管理栄養士 南部弥生 |
「1日どのくらいの塩分量をとっても良いの?」厚生労働省の推奨は、男性8g・女性7gとなっています。「あなたは、どのくらい?」
塩分のとりすぎは、高血圧や生活習慣病の要因になります。高血圧により、全身の血管の老化が進みます。高血圧予防のために、自分の塩分摂取量を知っておきましょう。 (*注)
高血圧になりやすい生活習慣チェック
- @漬物、みそ汁、つくだ 煮などをよく食べる
- A食べ物の味付けは薄いより濃い方が好み
- B野菜・果物は嫌い
- C外食が多い
- Dお酒をのみすぎている
- Eたばこを吸う
- F睡眠が十分でない
- Gストレスがたまりがち
- H運動はしない
- I太った、お腹がでてきた
この中で7個以上当てはまった人は、生活習慣の改善をしましょう。
食生活のポイント
塩分を控えた食事
- ・麺類は、汁をできるだけ残す。
- ・汁物は、具だくさんにする。酸味、辛味、香りを利用する(酢やレモン、香辛料など)。
- ・加工品を控える(干物、たらこ、ウインナーやかまぼこなど)。
- ・しょうゆやソースはかけるのではなく、つける。
- ・減塩の商品を利用する。
- ・外食時は丼ものではなく定食を選ぶ。
野菜や果物を摂る
- ・野菜や果物には、栄養素のカリウムが多く含まれます。カリウムはナトリウムの排泄を促し、血圧を下げる作用があります。
肥満を解消する
- ・肥満は心臓に負担をかけるため、食べすぎに注意し、しっかり運動して標準体重を目指す。
アルコールは控えめに
- ・日本酒なら180㎖ (1合)、ビールなら500㎖1缶まで、ワインなら2杯まで。
日常生活のポイント
タバコは吸わない
十分な睡眠を取る
ストレスをためない
運動習慣をつける
個人差があり、食塩を多く摂取しても、血圧が上がりにくい人もいれば、上がりやすい人もいます。上がらない人でも減塩をすることで「動脈の柔軟性を高める、腎機能を守る」などの利点があります。
ぜひ減塩生活をして、健康管理をしていきましょう。
*注
水島協同病院・健診コーナーではオプションとして、尿中推定食塩摂取量検査ができます。(1回500円(税別))。ぜひ、健診時に検査を受けてみてはいかがでしょうか?
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