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健康シリーズ HEALTH

第69回:ちょっと、気になる頭痛
ためらわず受診を
吉井りつ医師に聞く
水島協同病院神経内科医長 吉井りつ
水島協同病院神経内科医長 吉井 りつ
 頭痛は、よくある症状です。最近の情報も含めて、簡単に説明してみます。
 “病気に伴う頭痛”か“頭痛持ち(体質)の頭痛”か、まず大きく分けて、どちらのグループの頭痛なのか、大変重要です。

頭痛は重要なサイン
 前者に当たるものとしては、くも膜下出血、脳腫瘍、髄膜炎、副鼻腔炎、外傷、緑内障、風邪に伴う頭痛等々があげられます。原因はさまざまです。生命に関わる病気の重要なサインであることもしばしばです。しっかり診察して検査をし、判断をしないといけません。キーワードは“こんな頭痛は、人生最初で最悪だ!”です。最初で最悪の頭痛であると判断された時は、ためらわず受診してください。歩いて来院されたり、自転車に乗っておいでになった患者様でも、くも膜下出血を発症されていたことがありました。

「緊張性頭痛」について
 後者にあたるものは、最近いくつかの仮説解明が進み、治療法の変更も行われて来ています。
 従来より、日本の症例で一番多いのは、肩こり頸こりが悪化して生じる「緊張性頭痛」です。両こめかみのあたりが締め付けられるように痛み、ストレスによる増強もみられます。頻回に起きると、市販の頭痛薬を常用するようになり、薬物依存による頭痛も併発します。筋肉を緩め、リラックス出来るような薬を基礎に使うと随分楽になります。

ずっきんとする頭痛
 一方で、「偏頭痛」「片頭痛」という種類の頭痛があります。典型例は意外と少数なのですが、最近その診断範囲が拡大されて来ました。(頭の片側が痛いから片頭痛だ!というような簡単な診断ではないのでご注意ください)ずっきんずっきんするような頭痛で、嘔吐を伴い、寝込んでしまうような発作を、今までに繰り返された経験のある方。片頭痛かも知れません。“頭蓋骨のうちばりの髄膜に分布する血管の炎症にともなう反応”ではないかと考えられています。血管の炎症や拡張、それから波及する反応をブロックする新しいタイプの薬が開発されました。トリプタン系の薬剤です。頭痛の始まりに直ぐ服用する事で、激しい頭痛に発展するのを食い止めます。(ちょっとお薬の値段が気になるところです)

サポートグッズの相談も
 頭痛問診票、頭痛日誌など色々な頭痛診療サポートグッズも開発されてきました。頭痛に苦しんでいる方、一度、みずしま診療所内科、神経内科、水島協同病院内女性外来などに受診ご相談ください。
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